脱毛する上で必須の知識「毛周期」ってなんだ?なぜ施術後2ヶ月空ける必要があるの?


脱毛サロンや医療脱毛に通おうとすると、頻繁に毛周期という言葉を耳にする。脱毛する上でこの毛周期を理解しておかなければ、脱毛サロンの口車に乗せられて失敗してしまうこともしばしば。

今回は、毛周期とはどのようなものなのか?脱毛の効果とどのような関係があるのか?また、部位ごとにどれくらいの周期で毛は成長しているのかということについて解説していきたいと思います。

毛周期とは?

毛周期とは、毛が成長と退行を繰り返す期間、あるいは成長と退行を繰り返すサイクルのことを指します。英語では”The hair cycle”といいます。

人間には約500万の毛穴があり、そのうち約130万の毛穴から生えている毛が現在皆さんの肌の表面に出てきていると言われています。残りの370万の毛は何をしているかというと、次に肌の表面に出てくるために毛穴の中で成長をしていたり、毛穴そのものが休止していたりします。

何が言いたいかというと、毛穴はそれぞれ毛周期というものを持っており、毛周期に応じて代わる代わる生えたり抜けたりを繰り返しているのです。

毛周期
引用:TERRELL CLINIC

毛の成長と生え変わりの過程(毛周期)を各ステップごとに説明すると以下の通り。

  1. バルジ領域から幹細胞が生成され、毛母細胞を形成する
  2. 毛母細胞が毛乳頭細胞から栄養を受け取り、成長を始める(成長初期
  3. ある程度成長をすると肌表面に出てくる(成長期
  4. 限界まで成長すると毛乳頭細胞と分離する(退行期
  5. 毛が自然に抜け落ち、毛穴はしばらく毛がない状態を保つ(休止期

毛周期は全ての毛穴が同じタイミングで進むわけではなく、例えばワキという1部位においても同時期に成長期の毛もあれば休止期の毛もある。

この毛周期があるからこそ、皆さんの肌表面には常に毛がある状態が保たれているのです。

毛周期は脱毛効果に影響を与える

なんとなく毛が生えたり抜けたりするサイクルについてご理解いただけたであろうか。

さて、ここからはこの毛周期がなぜ脱毛のパフォーマンスと密接な関係があるのかということを解説していきたい。ーーだが、まずは毛周期と脱毛効果について解説していく上で脱毛の仕組みについても触れていかなければならないため、脱毛の仕組みについて解説をしていきたい。

脱毛の仕組み

脱毛の仕組みと一口に言っても脱毛方式は光脱毛は3種類、レーザー脱毛には2種類の方式が存在する。これら全てを解説していくと長くなってしまうため、本項では最もオーソドックスな脱毛方式であるIPL脱毛とレーザー脱毛の仕組みについて解説をしていきたい。

キレイモや銀座カラーで採用されていることで知られるIPL脱毛とリゼクリニックや湘南美容クリニックで提供されるレーザー脱毛は基本的には同じ理論だ。

これらの脱毛方式では、「毛乳頭細胞」という毛に栄養を与える細胞を破壊あるいは損傷させることで脱毛効果を得ることができる。

毛が生えてこなくなる仕組みは至って単純で、毛乳頭細胞がなくなって毛に栄養が供給されなくなれば成長しなくなるため、毛乳頭細胞を破壊すれば肌表面に毛が出てこなくなるというものだ。

ーーしかしここで問題となるのが、これだけ科学が進歩した現代においても、細胞をピンポイントで感知する仕組みはないということ。では、どうやって毛乳頭細胞を破壊するのでしょうか。

毛があるところに毛乳頭細胞あり

科学は日進月歩発展を遂げているが、毛乳頭細胞だけをピンポイントで破壊する方法は未だ開発されていない。そんなものが開発されればガンで亡くなる人はとても少なくなるだろう。

余談はさておき、ともかく毛乳頭細胞を破壊するためには別のものを頼る必要がある。ーーそれがメラニン色素だ。

メラニン色素とは、皆さんご存知の通り黒いものが持っている色素のことで、シミもそうだしデリケートゾーンの色素沈着もそうだし日焼けした肌もこのメラニン色素が原因で黒くなる。そして、このメラニン色素は人間の毛髪も多く含有しているのです。

毛があるところには毛乳頭細胞があるため、「毛を狙い撃つことができれば毛乳頭細胞が破壊できる」という考え方だ。

脱毛では、メラニン色素に吸収されることで熱エネルギーを持つ赤外レーザーというものが使用される。そして細胞は熱によって燃焼破壊することができます。

ーーここまでくれば答え合わせだが、毛のメラニン色素に赤外レーザーを吸収させ、その熱エネルギーによって毛乳頭細胞を破壊せんとするのが脱毛ということなのです。

毛がなければ毛乳頭細胞を破壊できない

ーーさて、勘の良い聡明な読者諸君はすでにお分かりかもしれないが、この脱毛方式には弱点がある。それは、メラニン色素を持つ「毛」がなければ毛乳頭細胞は破壊できないということ。

ここで先程の毛周期の話に戻してみよう。

毛は成長と退行を繰り返す過程で、休止期という「毛」がない状態になる。また、以下の画像のように退行期には毛乳頭細胞が毛から離れた状態になってしまう。

つまり頼みのメラニン色素がない状態になってしまうのだ。

脱毛は成長初期の毛にしか効果がない

繰り返しになるが、メラニン色素がないと毛乳頭細胞を狙い撃ちすることができないため、休止期の毛穴にはいくらレーザーや光を照射しても休止期と退行期の毛に対しては脱毛効果はない。

そのため、基本的に脱毛では毛周期に合わせて施術を繰り返す必要があるのです。当サイトでも頻繁に出てくるDr.ロビンギニククもHUFFPOSTの取材で以下のような見解を示している。

Gmyrek explained that body hair goes through a resting and growth cycle, which is why a series of follow-up treatments are scheduled every 4-6 weeks.

“When the hair is in a resting portion of the cycle, it may not be able to absorb enough laser light or generate enough heat to destroy the hair growth center,” she said. “This means is that you have to laser multiple times -– usually about 6 sessions ― to remove a substantial portion of the hair from an area.”
引用:HUFFPOST

意訳して簡潔にまとめると、以下の通りだ。

毛が休止期のときは、毛乳頭細胞を破壊するために十分な熱が発生しません。そのため、レーザー脱毛によってほとんど全ての毛を削減するためには通常6回のセッションが必要になります。また、脱毛の施術は4週間から6週間置きに行う必要があります。

ーーつまり、1回目の照射で休止期だった毛に対しても効果を出すために、ある程度期間を置いて施術を数回行う必要があるということだ。

脱毛サロンやクリニックで仕切りに「毛周期ごとに施術を行います」と言われるのはこのためだ。

部位ごとに毛周期は異なる

さらにややこしいのが、体の部位によって毛周期が異なるということだ。毛周期は気候の変動や生活スタイルによって大きく変わるとされている。ペットを飼っている方は分かると思うが、動物は夏に毛がめちゃくちゃ抜けたり冬は毛が抜けにくくなったりする。これは人間も同様だ。

そのため、例えば常に高い湿度を保っているVIOやワキのようなエリアと外気と直接触れることが多い腕や脚では毛周期が異なる。

一般的に部位ごとに以下のような毛周期を持つと言われている。

部位 毛周期
ワキ 2ヶ月〜3ヶ月
VIO 1ヶ月〜2ヶ月
腕・脚 1ヶ月半〜2ヶ月
背中・お腹 2ヶ月〜3ヶ月
1ヶ月〜2ヶ月

ーーただ、上記期間はあくまで目安なので、こればかりは実際に通ってみて検証していくしかない。

施術はどれくらい空ける必要がある?

さて、当サイトを御覧頂いてるお姉さま方が知りたいことは「結局どれくらい期間を空けて脱毛する必要があるのか」ということではないだろうか。

先程も解説した通り、一人ひとりの睡眠時間、住んでいる地域の気候、生活環境によっても変わってくるが、毛周期は一般的に4週間〜6週間で入れ替わることが多いため、脱毛サロンやクリニックでは2ヶ月に1回の施術を行うのが通常だ。

しかしもちろん例外もあり、SSC脱毛やSHR脱毛(バルジ脱毛)の場合は1ヶ月に1回の施術でも効果が得られることがある。

それぞれの原理については別記事で詳しく解説しているため、本項では脱毛方式ごとにどれくらいの期間で施術を行えば良いかをまとめて紹介するにとどめておきたい。

脱毛方式 施術のペース
SSC脱毛 1ヶ月に1回
IPL脱毛 2ヶ月に1回
SHR脱毛 2週間に1回
レーザー脱毛 2ヶ月に1回
バルジ脱毛(医療SHR) 1ヶ月に1回

脱毛にかかる回数について

毛周期と関連してもうひとつ気になることは、「どれくらいの期間で何回通えば抜けるのか」ということだ。

結論を申し上げると、90%の毛を削減するためには、脱毛サロンなら18〜20回、医療脱毛なら5〜6回が必要になる。

必要な回数について「は脱毛サロンやクリニックの公式サイトでも記述されている。一部をご紹介すると以下の通りだ。

お客様の毛の質や量によりますので個人差はございますが、 一般的に6回の施術で約40%の毛が、12回の施術で約80%の毛が、18回の施術で約90%以上の毛が脱毛できるとされております。
引用:脱毛ラボ公式サイト

5回コースが終了してもなお、毛の生える部分はございます。しかし生えてきても細い毛であったり色の薄い毛となり、ムダ毛処理の負担が大幅に軽減されます。
引用:リゼクリニック公式サイト

脱毛に必要な期間について

脱毛サロンでは18回、医療脱毛では5回という回数が必要になった場合に、脱毛サロンと医療脱毛では施術完了までに必要な期間も変わってくることになる。

例えばIPL脱毛を採用しているキレイモに通った場合、2ヶ月に1回のペースで通うことになる。

18回×2ヶ月=36ヶ月=3年

ーーという期間が必要になる。

一方のリゼクリニックの場合は5回を2ヶ月に1回のペースで通うことになる。

5回×2ヶ月=10ヶ月

このように医療脱毛の場合は、キレイモの半分以下の期間で施術が可能となる。
参考までに以下で脱毛方式別に脱毛に必要な期間をまとめてみたので、参考にしてみてください。

脱毛奉方式 必要な期間
SSC脱毛 1年半(18ヶ月)
IPL脱毛 3年(36ヶ月)
SHR脱毛 9ヶ月
レーザー脱毛 10ヶ月
バルジ脱毛(医療SHR) 10ヶ月

なお、脱毛サロンの場合は永久脱毛ではないので一度抜けた毛が3年〜5年で復活することになるのでその点も注意してほしい。

100%ムダ毛をなくす方法はないの?

冗長かもしれないが、100%の毛が脱毛できない理由についても解説しておこう。

なぜ上記で「90%の毛を抜くためには…」という表現をしたかというと、私達の体毛の中で完全に休止してしまっている毛穴が10%程度あるためだ。毛穴は一度活性化すると6年〜7年間は成長と退行を繰り返すのだが、10%程度の毛は完全に休止してしまっており、短いスパンの間でこの10%のムダ毛成長することはない。もう少し具体的に言うと、常にどこかしらの毛穴が1〜2年くらいの長期休止状態にあるということだ。

英語版のWikipediaでも以下のような記述がされている。

Normally up to 90% of the hair follicles are in anagen phase, while 10–14% are in telogen and 1–2% in catagen.
引用:Hair follicle – Wikipedia

通常、90%の毛包は発育期にあり、一方10〜14%は休止期、1〜2%は退行期にあると記載されている。

このため、期間内にどれだけ照射を行っても5〜10%の毛を脱毛することは難しいのです。完璧に全ての毛を削減するためには6年〜7年をかけて脱毛していく必要がある。当サイトの読者たる諸姉もたった数%のために高いお金を支払って脱毛したいとは思わないでしょう。

先程紹介したDr.ロビンが受けた取材の中で同席したDr.Khorasaniは、以下のように語っている。

レーザー脱毛は80〜90%の毛を恒久的に削減するために有効な手段だ。

ホラソン氏はオブラートに包んでいるが、要するに、「レーザー脱毛で100%の毛を脱毛することは現実的ではない」ということだ。

さらに詳しい解説は以下の記事を参考にしてほしい。

まとめ

まとめると、メラニン色素を頼りに毛乳頭細胞を破壊するという脱毛の仕組み上、毛周期を考えて施術を受けなければ十分な効果が得られない。このことから、脱毛は2ヶ月に1回の照射をしていく必要がある。

少し専門性が高い話であるため、脱毛サロンの中には「毛周期のことなんて皆知らないだろう」と考え、悪質なキャッチコピーで宣伝しているサロンもある。

ーー例えば恋肌ではIPL脱毛が採用されているが、2週間に1回通えるなどと宣い、「最短3ヶ月で脱毛卒業」などとの訴求を行っている。

引用:恋肌公式サイト

これは6回プランを2週間に1回通った場合のことを言っているようだが、先程も解説した通りIPL脱毛は施術期間を2ヶ月空ける必要があるし、そもそも6回の施術では40%程度の毛しか削減できない。

つまり、「脱毛卒業」とはただ「コースの回数を消化しきるだけ」なのである。これは消費者に誤解を与えかねない悪質な広告だ。

こういった脱毛サロンの悪質なマーケティングにだまされないためにも毛周期について正しく理解して施術を受けるようにしてください。

 2019年3月14日

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